時は過ぎ暑く苦しく感じる季節になった。毎年恒例の高校野球に皆が歓声を挙げていた。
あれからあゆみとは、たまにお店で会い、
月に一回ぐらいの割合でお店以外であって遊ぶ様になった。
電話は毎日のように出来るぐらいになった。(ある意味進化だ。)
ただ、僕自身はというとあいも変わらず除き空っぽな人生を歩いていた。
ある部分を除き・・・。(これが僕にとって今、最大の喜びだ。)
けれどあゆみの事は秘密にし、自分の周りの人間と世の中を批判していた。
暗さが取柄の人間達だ。
基本的に人付き合いの悪い僕は、周りの人間に流されていた。
皆が、海へ山へとアウトドアを満喫している頃
僕は、家の中でインターネットをしていた。
(夏期休暇だというのに何も予定が無いなんて・・・。)
悲観的な僕の発想はいつもそこに行ってしまう。
(あゆみでもいればな・・・。)
ネットサーフィンを適当に楽しんでいた僕は、
とあるサイトを発見した。
人生を愚痴るようなサイトだ。
その中には、皆、不平・不満を無造作に書き連ねていた。
不平を否定する人。
不満に共感している人。
自分を全て否定している人。
僕は、世の中には色々な事を考える人もいるもんだなと感心していた。
ここに書いてある文章よりはマシな人生じゃないかと、
ある意味僕は、優越感にも浸っていたのかもしれない。
サイトの中に、ひときは僕の気を引く書き込みを見つけた。
178 :♀名無しさん :200*/08/1*(土) 18:12:18 ID:abcdefg
あなたは居ない・・・
もう半年・・・
『あなたは、何故居ないの?』
何処に行ってもあなたは空想の中にしかいない・・・
『あなたに逢いたい。』
あなたに逢えるなら何でもする・・・
誰か私に答えて・・・
どうせ、誰も答えてはくれないけど・・・
気持ちだけは書きたかった・・・
この書き込みを見た僕は、
自分がとても良い人生を生きている様に感じた。
だからこそ、今ある幸せに僕は感謝できた。
あゆみが居ることによって僕は救われているような気もした。
だけど、自分が♀名無しさんに批判・共感するなんて事は出来無く
気になりながらもコメントせずにパソコンの電源を切った。
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