…考えれば考えるほど言葉が出なくなる。
僕は、喋ろうとすればするほど言葉が無くなる事を覚えた。
(何か面白い事を…何かないか?)
そんな心の嘆きが僕の中に充満していた。
そんな状況の中、
「なんで黙ってるの?」とあゆみが話しかけてきた。
「いや、別にそんな事無いんだけど…」僕は慌てて答えた。
「答えになってないよ…。」少し悲しそうにあゆみは言った。
この瞬間、僕は思った。
[僕はあゆみに何を伝えてきたのだろう?]
[あゆみは僕に何を伝えているのだろう?]
僕は、あゆみに対して、
自分の素直な言葉を言っていない。
そこから始まる事柄から逃げて、
あゆみの言葉を聞こうともしていなかった。
このとき初めて、僕自身はあゆみの事をどのように
思っているのか考えだしていた。
「ごめん…。」僕は、何故かそう答えた。
「…。」無言のあゆみがこちらを少し見た。
僕は、何を話せばいいのかわからなかったがとにかく話そうと思った。
「お待たせしました。」間がいいのか悪いのか店員が料理を持ってきた。
(間が悪いな。)僕は思った。
「突き出し(ひじき)、枝豆、冷奴です。」と店員は言い
料理をテーブルに並べ店の奥へと消えていった。
僕は、枝豆に手を伸ばしながら
「あゆみも食べなよ。」と声をかけた。
「…。」あゆみはうつむき僕の声に耳を傾けようとしない。
「さっきは悪かったよ。ごめん。」と僕は、言い頭を下げた。
「何で誤るの?」あゆみはポツリと呟いた。
あゆみと会話できるように謝った僕は、
その言葉で…。
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